ねこ館長日記

月別アーカイブ: 2017年4月

一茶旧宅の屋根が綺麗に修理されました

旧宅改修後

昨年秋に、痛みのひどかった一茶旧宅と弟屋敷の屋根の修理工事を行いました。

すぐに雪が降ってしまったのですが、ようやく雪が解け、きれいに修理された屋根を見ることができる季節となりました。

今回は、「刺し茅(さしがや)」と呼ばれる、傷んだ部分だけ茅を引き抜いて新しいものに代える工法で修理したので、屋根の色がまだらになっていますが、じきになじんできます。

きれいになった屋根をぜひご覧ください。日曜、祝日、大型連休には、「一茶のふるさと案内人会」のボランティアガイドさんたちが、皆さんをご案内しております。

 

一茶のふるさと案内人会の活動が始まります

案内人研修

一茶のふるさと案内人会は、主に史跡一茶旧宅で、日曜、祝日、大型連休などに、観光客の皆さんをご案内しているボランティアガイドさんたちです。

4月22日に今年の最初の活動として、史跡、一茶記念館周辺の清掃活動と、研修会が行われ、冬の間にたまった落葉や除雪のドロを綺麗に掃除していただきました。

今年のご案内は4月29日(土)から始まります。

お越しの祭は、緑の帽子がボランティアさんの目印ですので、ぜひお声掛けください。

みなさん気さくな人ばかりで、史跡の詳しい説明だけでなく、人によっては、詩吟で一茶の句を吟じてくれる方もいます。

ねこ館長の隠れ家

ねこつぐら

久しぶりに日記に登場のねこ館長うみちゃんです。

冬の間は、通勤路が雪山になってしまい通ってこれず、時々お母さんに車で送ってきてもらっていました。寒くても、一茶記念館に出勤したい!とお母さんにせがむ、仕事熱心な館長です。

 

このねこつぐらは、地元のわら細工の愛好家の方が、昨年わざわざうみちゃん用に作ってプレゼントしてくれたものです。今ではすっかりお気に入りの場所となりました。

高い棚の上に置かれていて、そこからスタッフたちの働きぶりに眼を光らせています。

企画展「恩田秋夫一茶俳句板画展」が始まりました

一茶記念館では昨年、板画作家恩田秋夫氏(1924~2007)の作品を、ご遺族の恩田通子様より、新たにご70点ご寄贈いただきました。今回の企画展は、これを記念し、また、長年一茶と一茶のふるさとを愛してくださった恩田さんへの感謝の気持ちを込めて開催しております。

恩田氏は大正13年に東京巣鴨に生まれ、東京繊維専門学校を卒業、繊維関係の仕事をしながら、絵画研究所で学びました。その後、昭和31年に武蔵野美術学校西洋画科を卒業、油彩画家を目指しますが、昭和38年から5年間、母校武蔵野美術大学で木版画(板画)の大家 棟方志功の助手を務めたことで、棟方から強い影響を受け、板画制作を始めました。そして、昭和を代表する俳人の一人、加藤楸邨主宰の俳誌「寒雷」の表紙を手がけたことがきっかけとなり、芭蕉、蕪村、一茶などの古典俳句をモチーフとした板画制作に専念するようになりました。

一茶記念館との縁は、昭和41年に、「寒雷」の全国大会で、元館長の故清水哲氏と知り合ったことがきっかけです。その後たびたび信濃町を訪れて、一茶の俳句を題材とした作品を多数遺しました。また、信濃町の町政要覧の表紙も何度も手掛けてくださいました。

やさしい画風で表現された恩田氏の一茶俳句の世界をぜひご覧ください。

一茶野大根

野大根も花咲きにけり鳴雲雀

一茶草市

草市と申せば風の吹きにけり

一茶杉の葉を

杉の葉を添えて配りし新酒哉