ねこ館長日記

月別アーカイブ: 2014年9月

一茶記念館の主??白いカエル

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親分と見へて上座に鳴蛙  一茶

一茶記念館の玄関にある足元灯の隙間に、真っ白い一匹のカエルが住んでいるようです。梅雨のころから、職員が出入りの際に、同じ場所に腰を下ろしている姿をよく見かけます。白い色は保護色で、時々違う色のこともありますが、同じカエルのようです。カエルも一か所にねぐらを定めるのですね。

「痩せがえる負けるな一茶これにあり」を含め、268句もカエルの句を詠んでいるカエル好きの一茶。そんな一茶を慕って、このカエルも一茶記念館に住みついてくれたのかもしれません。

渡邊弘教授から一茶晩年の生き方を学ぶ

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9月6日に開催された第3回の一茶記念館講座。今回は、一茶研究者の作新学院大学教授渡邊弘先生に「一茶晩年の生き方~精神の円熟~」と題してご講演いただきました。

従来、若いころの反芻に過ぎないと評価が低かった一茶の晩年(56歳~65歳)を再評価するという内容で、七番日記の頃に、一茶のなかに、「天地大戯場」の現世で、生きとし生けるものすべてが、みな仲間として押し合いへし合い生きているという視点が芽生えて、晩年に小さな命への優しいまなざしという、私たちの知る一茶調ができていったということを、句作の変化や、季語の増加などの詳細な実例をもとに解説していただきました。

先生は、晩年の一茶の生き方を「素童心」という言葉で表現され、現世の欲を捨てきれない「自力」と、仏にすがる「他力」の中間で、自分自身に素直に生きようとした一茶の精神の成熟を読み取り、一茶の晩年は決して文学的にも不毛ではなかったと評されました。

先生は一茶を研究されて36年、一茶記念館の元館長故清水哲氏と共に北信の一茶資料所蔵家を巡った思い出など、一茶への思いも語っていただき、盛りだくさんの講座となりました。

月間にゃんこ・わんこファン投票番付(8月)発表!

A3にゃんこわんこファン投票番付

さあ!皆さん、お待たせいたしました!

にゃんこ・わんこファン投票の8月度番付が出ました!

7月18日(金)から開催中の企画展「猫と犬と一茶」、夏休み中も大変好評で、ご来館のお客様に楽しみながらご投票いただきました。

ご来館のお客様の感性はとてもステキで、スタッフ一同、毎日結果にワクワクしながら会話もより弾みます。

それでは、8月度番付、発表いたします!

第1位 狗(えのころ)も走りくらする小ぞり哉

第2位 盗ませよ猫も子ゆへの出来心(できごころ)

第3位 猫の子のまま事をするすすき哉

第4位 盗人と人に呼ばれて猫の恋 

第5位 猫の飯相伴(しょうばん)するや雀の子

第6位 狗(えのころ)の先(まず)つくばひぬ雪仏 

第7位 面の皮いくらむいてもうかれ猫

第8位 猫の子のくるくる舞(まい)やちる木の葉

第9位 犬猫が恋草臥(くたびれ)の鼾(いびき)かな

第10位 花ちるや称名(しょうみょう)うなる寺の犬

さて、いかがでしたでしょうか?

投票したにゃんこ・わんこは入っていましたでしょうか?

企画展「猫と犬と一茶」、今月28日(9月28日(日))まで開催中ですので、芸術の秋、読書の秋、食欲の秋、、、一茶の秋、、、ということで、にゃんことわんこの写真と一茶の俳句を組み合わせた展示、この機会にぜひ一茶記念館へ足をお運びくださいませ!

番付は、あと今月分と期間中7/18~9/28までの総投票数番付も発表いたしますので、ぜひ皆さん、お楽しみに!

一茶句碑めぐりが行われました。

一茶記念館で確認している一茶句碑は全国に362、そのうち信濃町は122です。なかでも一茶記念館周辺には一茶と一茶を顕彰した方々の句碑が数多くあります。8月30日(土)、夏まつりの一環で、約2時間、周辺の句碑をめぐりました。長野市、妙高市の方、地元の方も加わって、いつも見ている句碑のことがわかり、有意義な時間となったようです。案内人のみなさんも多数参加してくれました。ご苦労様でした。

記念館周辺の句碑には説明板もありますので、秋空のもと散策を楽しんでくださいませ。

句碑めぐりH26