ねこ館長日記

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今年もにぎやかに一茶まつり開催

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今年も5月5日こどもの日に一茶まつりがにぎやかに開催されました。例年好天に恵まれるのですが、今年もとてもいい天気で暖かく、たくさんの方にお越しいただきました。

地元信濃町PRキャラクターの「一茶さん」も登場。子どもたちに大人気です。

 

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館内では、全国小中学生俳句大会の表彰式も開催されました。今年は全国から166校、7,970句ものご投句をいただきました。その中から選ばれた、特選107句のうち、46名の皆さんが、遠くは、東北、九州からも表彰式にご参加くださいました。

写真は、地元の小学生が童謡「一茶さん」を披露している様子です。

一茶旧宅の屋根が綺麗に修理されました

旧宅改修後

昨年秋に、痛みのひどかった一茶旧宅と弟屋敷の屋根の修理工事を行いました。

すぐに雪が降ってしまったのですが、ようやく雪が解け、きれいに修理された屋根を見ることができる季節となりました。

今回は、「刺し茅(さしがや)」と呼ばれる、傷んだ部分だけ茅を引き抜いて新しいものに代える工法で修理したので、屋根の色がまだらになっていますが、じきになじんできます。

きれいになった屋根をぜひご覧ください。日曜、祝日、大型連休には、「一茶のふるさと案内人会」のボランティアガイドさんたちが、皆さんをご案内しております。

 

一茶のふるさと案内人会の活動が始まります

案内人研修

一茶のふるさと案内人会は、主に史跡一茶旧宅で、日曜、祝日、大型連休などに、観光客の皆さんをご案内しているボランティアガイドさんたちです。

4月22日に今年の最初の活動として、史跡、一茶記念館周辺の清掃活動と、研修会が行われ、冬の間にたまった落葉や除雪のドロを綺麗に掃除していただきました。

今年のご案内は4月29日(土)から始まります。

お越しの祭は、緑の帽子がボランティアさんの目印ですので、ぜひお声掛けください。

みなさん気さくな人ばかりで、史跡の詳しい説明だけでなく、人によっては、詩吟で一茶の句を吟じてくれる方もいます。

ねこ館長の隠れ家

ねこつぐら

久しぶりに日記に登場のねこ館長うみちゃんです。

冬の間は、通勤路が雪山になってしまい通ってこれず、時々お母さんに車で送ってきてもらっていました。寒くても、一茶記念館に出勤したい!とお母さんにせがむ、仕事熱心な館長です。

 

このねこつぐらは、地元のわら細工の愛好家の方が、昨年わざわざうみちゃん用に作ってプレゼントしてくれたものです。今ではすっかりお気に入りの場所となりました。

高い棚の上に置かれていて、そこからスタッフたちの働きぶりに眼を光らせています。

企画展「恩田秋夫一茶俳句板画展」が始まりました

一茶記念館では昨年、板画作家恩田秋夫氏(1924~2007)の作品を、ご遺族の恩田通子様より、新たにご70点ご寄贈いただきました。今回の企画展は、これを記念し、また、長年一茶と一茶のふるさとを愛してくださった恩田さんへの感謝の気持ちを込めて開催しております。

恩田氏は大正13年に東京巣鴨に生まれ、東京繊維専門学校を卒業、繊維関係の仕事をしながら、絵画研究所で学びました。その後、昭和31年に武蔵野美術学校西洋画科を卒業、油彩画家を目指しますが、昭和38年から5年間、母校武蔵野美術大学で木版画(板画)の大家 棟方志功の助手を務めたことで、棟方から強い影響を受け、板画制作を始めました。そして、昭和を代表する俳人の一人、加藤楸邨主宰の俳誌「寒雷」の表紙を手がけたことがきっかけとなり、芭蕉、蕪村、一茶などの古典俳句をモチーフとした板画制作に専念するようになりました。

一茶記念館との縁は、昭和41年に、「寒雷」の全国大会で、元館長の故清水哲氏と知り合ったことがきっかけです。その後たびたび信濃町を訪れて、一茶の俳句を題材とした作品を多数遺しました。また、信濃町の町政要覧の表紙も何度も手掛けてくださいました。

やさしい画風で表現された恩田氏の一茶俳句の世界をぜひご覧ください。

一茶野大根

野大根も花咲きにけり鳴雲雀

一茶草市

草市と申せば風の吹きにけり

一茶杉の葉を

杉の葉を添えて配りし新酒哉

今井聖先生に一茶忌全国俳句大会でご講演いただきました

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11月19日に恒例の小林一茶190回忌全国俳句大会を開催いたしました。

朝、明専寺で法要があり、館では、俳人で、「街」主宰の今井聖先生に、「本当の写生、嘘の写生」と題してご講演いただきました。

はじめに、俳句作りの基本として、誤字脱字は絶対にダメと言うお話があり、帽子の「帽」の字の日や目の間違いや、大きさの違い、匂いという字の選が一本ぬけてしまうなど、ユーモアを交えて具体的にお話しいただきました。

また、類想から抜け出すべしとのお話があり、流行の題材を入れてそれらしく花鳥諷詠に形を整えるのではなく、もっと自由に俳句を作ろう語られました。

平知盛の辞世の言葉「見るべき程の事は見つ」をひきあいに、毎日同じような日課をこなして暮らすような生活をして、類型的な俳句を作るのではなく、自分の体験に基づいた俳句を作ってほしいとお話しいただきました。

お昼は、地元のグループが作る手打ち新そば舌鼓を打ち、午後は表彰式があり、15名の皆さんに、賞状と賞品が授与されました。

悪天候のなかでしたが、たくさんの皆様にお集まりいただき、深く感謝申し上げます。

紅葉まっさかりです

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一茶記念館裏手の小丸山はただいま紅葉の真っ盛りです。

俳諧寺から写真を撮ってみました。

今年は例年より色づきが鮮やかに感じられます。

黒姫山には、今朝、今年二回目の雪が降りました。3回降ると次は里にも雪が降ると言われており、もうすぐ冬が到来します。

工事のため一茶旧宅が見学できません

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一茶旧宅と弟屋敷の、茅葺屋根修理工事を実施します。その間、史跡敷地内及び駐車場を、作業のため封鎖します。

工事期間 平成28年10月14日~12月28日(※最長)

皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

なお、工期は最長の場合であり、先行する旧宅は、工事完了後足場が外れれば、外観の見学は可能となります。工事の進捗状況などは、随時お知らせいたします。

玉城司先生が一茶と千代女を語る

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9月24日、今年最後の一茶記念館講座を開催しました。今回は、現在開催中の交換展「加賀の千代女」の関連イベントとして、近世俳諧の研究者玉城司先生に「加賀の千代尼から信濃の一茶まで」と題してお話ししていただきました。

千代女と一茶は60歳年が離れており、直接の面識もありません。また、後輩にあたる一茶も、千代女に関しては若干の句を書き写している程度でした。しかし、玉城先生は、

1.どちらも地方の庶民階級の出身であり、(千代女は表具屋の娘、一茶は農民の子)地方において活躍したこと

2.どちらも浄土真宗の檀家で、深く仏教に帰依し、作品にその宗教観が現われていること

といった共通点を、両者の生涯や作品を比較しながらお話しいただきました。

交換展「加賀の千代女」ギャラリートーク

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9月24日に、現在開催中の交換展「加賀の千代女」のギャラリートークを開催しました。

講師は、白山市立博物館学芸員の金山弘明氏。金山先生は同市の千代女の里俳句館立ち上げを行った方で、千代女の生涯と、今回展示している千代女の資料にたいへん造詣が深く、詳しく解説していただきました。