ねこ館長日記

一茶と善光寺⑥「世尊院」

世尊院

ねはん像銭見ておはす皃(かお)も有 七番日記 文化十二年

 仲見世通りのちょうど中ほどから東側に道を折れたところにある世尊院。その本尊、重要文化財に指定されている銅造釈迦涅槃像は、鎌倉時代末期の作で、涅槃像としてはきわめてめずらしい等身大(166㎝)です。江戸時代、善光寺の前立三尊像とともに回国開帳で全国をめぐり信仰を集めました。

 善光寺御開帳の期間中は、世尊院の前にも回向柱が建ち、普段は特定の日しか拝観できない涅槃像も拝観することができます。ぜひ立ち寄ってみてください。

 冒頭の俳句は、一茶らしく、涅槃像の前のお賽銭をユーモラスによんでいます。